民法 第101条第2項
    (代理行為の瑕疵)

条文

特定の法律行為をすることを委託された場合において、代理人が本人の指図に従ってその行為をしたときは、本人は、自ら知っていた事情について代理人が知らなかったことを主張することができない。本人が過失によって知らなかった事情についても、同様とする。

解説

特定の法律行為をおこなうことを委託された場合、つまり、本人から代理行為の内容を特定されている場合において、代理人が本人の指図に従ってその行為をおこなったときは、本人は、自ら知っていた事情について代理人が知らなかったことを主張することができません。

また、本人が過失によって知らなかった事情についても、同様とします。



これはどういうことかというと、代理行為の内容として、特定の法律行為をおこなうことを委託された場合は、その行為のある事実について善意であるかまたは悪意であるかの判断と、過失の有無についての判断は、本人についてもおこないます。

例えば、何らかの欠陥がある自動車の売買売買を結ぶ代理行為の場合、その欠陥について、代理人が知らずに本人だけが知っていたときであっても、契約の相手方は、本人に対して、その欠陥についての責任追及ができます。

契約書作成実務における注意点

契約の内容にもよりますが、特にビジネスの契約の場合は、本項でいうところの「特定の法律行為をすることを委託された場合」に該当するものと思われます。

ですから、その契約についての悪意・善意、あるいは過失の有無は、本人についても判断されることになるでしょう。



そういう意味では、特に何らかの問題が生じた場合は、代理人が責任を追求されるだけでなく、本人も責任を追及されることになります。

ですから、責任を追及する場合は、代理人の意思だけでなく、本人の意思についても検証する必要があります。

逆に、責任を追及される場合は、代理人の意思だけでなく、本人の意思についても検証される可能性がある、ということです。

注意するべき契約書

代理人が当事者となっている契約書。

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