条文
保佐開始の審判を受けた者は、被保佐人とし、これに保佐人を付する。
解説
家庭裁判所からの保佐開始の審判を受けた者(
第11条参照。)は、被保佐人とし、これに
保佐人をつけます。
これはどういうことかというと、被保佐人を民法によって保護する(
第13条第1項参照。)ために、実際に権限を与えられる者が
保佐人、ということです。
契約書作成実務における注意点
被保佐人の行為の多くは、
保佐人の同意を要します(
第13条第1項参照。)。
しかも、
保佐人の同意を得ることができなかった場合は、その行為を取り消すことができます。(
第13条第4項参照。)
つまり、契約書作成実務においては、
被保佐人との契約は、極めてリスクが高いと言えます。
そのため、実務上、リスクを抑えて
被保佐人と契約を結ぶのであれば、契約締結の場に、
保佐人にも同席してもらい、同意を取り付ける形で契約に調印することになります。
原則として、
保佐人には代理権が付与されていません(付与すること自体は可能です。
第876条の4第1項を参照。)。
ですから、同意を得ることでしか、契約の取り消しによるリスクを避けることはできません。
つまり、
被保佐人と
保佐人の双方と契約交渉をおこなうことが重要となります。
とはいえ、
被保佐人の場合は、
第13条第1項や
第13条第2項によって、
保佐人の同意を要する行為が限定されています。
ですから、
未成年者(
第5条第1項参照。)や、
成年被後見人(
第9条参照。)に比べると、比較的リスクは低いほうと言えます。
注意するべき契約書
被保佐人が当事者となる契約書。