民法 第150条
    (支払督促)

条文

支払督促は、債権者が民事訴訟法第三百九十二条 に規定する期間内に仮執行の宣言の申立てをしないことによりその効力を失うときは、時効の中断の効力を生じない。

解説

支払督促は、債権者が民事訴訟法第392条に規定する期間内(債権者が仮執行の宣言の申立てをすることができる時から30日以内)に仮執行の宣言の申立てをしないことによりその効力を失うときは、時効の中断の効力を生じません。



「支払督促」とは、裁判所書記官の、債務者に対する、金銭の支払や給付の督促の手続のことです。

かつては、「支払命令」と呼ばれていました。



また、「仮執行の宣言」とは、督促にもとづき、債権者の申立てによっておこなわれる、裁判所書記官の、債務者に対する、仮執行の宣言です(民事訴訟法第391条参照)。

この仮執行の宣言が付された支払督促は、確定判決と同一の効果があり、仮執行の宣言が債務者に対して送達された場合は、強制執行ができるようになります。

契約書作成実務における注意点

契約書作成実務において、時効制度そのものは、あまり問題とはなりません。

というのも、時効が問題となる状況では、すでに契約上の信頼関係は存在しないことが多いです。

そのような状況であれば、どのように契約書を作っていようとも、もはやどうにかなるものではないからです。

また、そもそも、時効制度自体、ほとんどが強行規定ですから、契約書によってどうにかできるものではありません。

ただ、契約実務上、時効の中断は、時効による不利益の発生を予防することができる数少ない手段です。

ですから、本条は、時効の中断の効果を享受するためには、非常に重要な条文です。



なお、支払督促の申立てには、高度な法的専門知識が要求されます。

特に、支払督促の申立てをおこなっただけで、仮執行の宣言の申立てを忘れてしまうと、本条が適用されてしまうことになります。

このようなミスがないように、支払督促をおこないたい場合は、必ず弁護士または司法書士に相談しましょう。

注意するべき契約書

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