民法 第151条
    (和解及び調停の申立て)

条文

和解の申立て又は民事調停法 (昭和二十六年法律第二百二十二号)若しくは家事審判法 (昭和二十二年法律第百五十二号)による調停の申立ては、相手方が出頭せず、又は和解若しくは調停が調わないときは、一箇月以内に訴えを提起しなければ、時効の中断の効力を生じない。

解説

和解の申立てまたは民事調停法 (昭和二十六年法律第二百二十二号)もしくは家事審判法(昭和二十二年法律第百五十二号)による調停の申立ては、相手方が出頭せず、または和解もしくは調停が調わないときは、1ヶ月以内に訴えを提起しなければ、時効の中断の効力を生じません。



「和解」とは、訴え提起前の和解のことで、当事者が簡易裁判所に申し立てることによっておこなわれる、裁判所が関与することによっておこなわれる和解のことです。

いわゆる、「即決和解」ともいいます。

単に当事者間の合意によって取り交わされる和解契約のことではありません。



「調停」とは、裁判所(実務的には調停委員会)が介入することによって、当事者の合意を形成し、紛争の処理をおこなう制度です。



和解や調停の申立てをおこなった場合であっても、その和解や調停において、相手方が出頭しなかったときや、その和解や調停が不調に終わったときは、それだけでは時効の中断の効力は生じません。

この場合に時効の中断の効力を生じさせるためには、1ヶ月以内に訴えを提起しなければなりません。

契約書作成実務における注意点

契約書作成実務において、時効制度そのものは、あまり問題とはなりません。

というのも、時効が問題となる状況では、すでに契約上の信頼関係は存在しないことが多いです。

そのような状況であれば、どのように契約書を作っていようとも、もはやどうにかなるものではないからです。

また、そもそも、時効制度自体、ほとんどが強行規定ですから、契約書によってどうにかできるものではありません。

ただ、契約実務上、時効の中断は、時効による不利益の発生を予防することができる数少ない手段です。

ですから、本条は、時効の中断の効果を享受するためには、非常に重要な条文です。



なお、和解や調停の申立てには、高度な法的専門知識が要求されます。

特に、和解や調停の申立てをおこなっただけで、その和解や調停において、相手方が出頭しなかった場合や、その和解や調停が不調に終わった場合に、1ヶ月以内に訴えを提起を忘れてしまうと、本条が適用されてしまうことになります。

このようなミスがないように、和解や調停の申立てをおこないたい場合は、必ず弁護士または司法書士に相談しましょう。

注意するべき契約書

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