民法 第152条
    (破産手続参加等)

条文

破産手続参加、再生手続参加又は更生手続参加は、債権者がその届出を取り下げ、又はその届出が却下されたときは、時効の中断の効力を生じない。

解説

破産手続への参加、再生手続への参加または更生手続への参加は、債権者がその届出を取り下げ、またはその届出が却下された場合は、時効の中断の効力を生じません。



「破産手続参加」とは、破産手続において、破産債権者として破産債権の届出をおこなうことです(破産法第111条参照。)。



「再生手続参加」とは、民事再生手続において、再生債権者として再生債権の届出をおこなうことです(民事再生法第94条参照。)。



「更正手続参加」とは、会社更正手続において、更正債権者として更正債権の届出をおこなうことです(会社更生法第135条参照。)。



これらの手続が進行した場合、債権者は、債務者からの債務の弁済(配当といいます。)を受けることができます。

つまり、これらの手続への届出は、それだけで「請求」に該当します(第147条参照)。

ですが、これらの届出を債権者自ら取り下げたり、これらの届出が裁判所によって却下された場合は、その請求がなかったもとして取り扱われます。

よって、時効の中断は発生しません。

契約書作成実務における注意点

契約書作成実務において、時効制度そのものは、あまり問題とはなりません。

というのも、時効が問題となる状況では、すでに契約上の信頼関係は存在しないことが多いです。

そのような状況であれば、どのように契約書を作っていようとも、もはやどうにかなるものではないからです。

また、そもそも、時効制度自体、ほとんどが強行規定ですから、契約書によってどうにかできるものではありません。

ただ、契約実務上、時効の中断は、時効による不利益の発生を予防することができる数少ない手段です。

ですから、本条は、時効の中断の効果を享受するためには、非常に重要な条文です。



なお、破産手続、再生手続、更正手続の届出には、高度な法的専門知識が要求されます。

ですから、破産手続、再生手続、更正手続の届出をおこないたい場合は、必ず弁護士または司法書士に相談しましょう。

注意するべき契約書

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