民法 第167条第2項
    (債権等の消滅時効)

条文

債権又は所有権以外の財産権は、二十年間行使しないときは、消滅する。

解説

債権または所有権以外の財産権は、20年間行使しない場合は、消滅します。



本条は、債権または所有権以外の財産権の消滅時効についての原則を規定しています。

ただ、本条の例外が、民法や各種特別法に規定されています。

つまり、その債権の内容によって、民法や各種特別法によって、それぞれ、もっと短い消滅時効が規定されています。

ですから、実際には、その債権の内容をよく吟味したうえで、時効の援用(第145条参照。)をおこなうようにしましょう。



なお、所有権は消滅時効によって消滅することはありません。

取得時効によって消滅することはありますが、これは、あくまで相手方の取得時効の援用によるものです。

ですから、所有権を行使していなかったからといって、そのこと自体によって所有権が消滅することはありません。

契約書作成実務における注意点

契約書作成実務において、時効制度そのものは、あまり問題とはなりません。

というのも、時効が問題となる状況では、すでに契約上の信頼関係は存在しないことが多いです。

そのような状況であれば、どのように契約書を作っていようとも、もはやどうにかなるものではないからです。

また、そもそも、時効制度自体、ほとんどが強行規定ですから、契約書によってどうにかできるものではありません。



消滅時効取得時効についても、契約書作成実務が関わってくる点は、せいぜい、当事者間の特約で、時効期間を短縮できるという点くらいです。

消滅時効や取得時効を援用される(第145条参照。)側は、その時効を援用されることによって、自己の権利が相手方に移転したり消滅したりすることがないように気をつけましょう。



特に、本項だけに注目して、どんな財産権であっても20年で消滅時効となる、というふうに勘違いしないようにしましょう。

たいていの財産権は、もっと短時間で消滅時効となります。

ですから、財産権の内容を具体的に吟味しつつ、消滅時効にかからないように、適宜、時効を中断(第147条参照。)させるようにしましょう。

注意するべき契約書

契約書全般

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