民法 第20条第2項
    (制限行為能力者の相手方の催告権)

条文

制限行為能力者の相手方が、制限行為能力者が行為能力者とならない間に、その法定代理人、保佐人又は補助人に対し、その権限内の行為について前項に規定する催告をした場合において、これらの者が同項の期間内に確答を発しないときも、同項後段と同様とする。

解説

制限行為能力者の相手方が、制限行為能力者行為能力者とならない間に、その法定代理人第5条第1項参照。)、保佐人第13条第1項参照。)または補助人第17条第1項参照。)に対し、それぞれの権限内の行為について、同項に規定する催告をした場合、これらの者が同項の期間内に確答しないときも、第20条第1項後段と同じように、その行為を追認した(第122条参照。)ものとみなします。



これはどういうことかというと、制限行為能力者がおこなった法律行為が追認されるのか取り消される(第120条第1項参照。)のかをハッキリさせるために、その法律行為の相手方は、追認する権利がある者に対して催告することができる、ということです。

例えば、未成年者と契約を結んだ相手方としては、取り消される(第5条第2項参照。)のか追認されるのか不安定な状態を放置しておくと、将来のリスクとなりかねません。

ですから、このような場合に、その契約の相手方は、その契約を取り消すのか追認するのかを、契約を結んだ未成年者の法定代理人に対する催告によって、ハッキリさせることができる、ということです。

契約書作成実務における注意点

契約書作成実務では、第20条第1項よりも、こちらのほうが問題です。

実際に制限行為能力者と契約を結んだ場合は、本条による催告をおこない、速やかにその契約を(追認にしろ取り消しにしろ)確定させましょう。

このような状況をいつまでも取り消される(第5条第2項参照。)可能性のある状態で放置しておくと、将来思わぬリスクを被る可能性があります。

例えば、半ば契約が履行されている状態で、取り消されるようなことがあると、目も当てられないことになりかねません(第121条参照。)。

ですから、制限行為能力者と契約を結ぶ場合は、しっかりと催告するようにしましょう。



なお、催告の際は、後々のトラブルの予防という意味で、必ず後日証拠となるように、書面による配達記録付きの内容証明郵便を使用した書面によって催告をおこないましょう。

また、催告される側としても、催促があったにもかかわらず、面倒くさがって確答しなかったり、ついうっかり忘れて確答しなかった場合は、追認したことになってしまいますので、注意が必要です。

なお、確答する際には、催促と同じように書面による配達記録付きの内容証明郵便を使用した書面によっておこないましょう。

特に、取り消しの場合は、後々トラブルになる可能性がありますので、確実におこなってください。

注意するべき契約書

制限行為能力者が当事者となる契約書全般

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