民法 第3条第1項

条文

私権の享有は、出生に始まる。

解説

私権は、誰でも生まれた時点から持っています。

契約書作成実務における注意点

実務上、生まれたての赤ん坊と直接契約するようなことは、まずありえません。

そういう意味では、この条項は、あまり気にする必要はありません。



赤ん坊などの未成年と契約する場合、契約書作成実務の現場では、法定代理人と契約を結ぶことになります(第5条第1項第824条)。

ただし例外として、胎児は、損害賠償の請求(第721条)、相続(第886条第1項)、遺贈(第965条)については、すでに生まれているものとみなされます。

ですから、損害賠償請求の場合や相続関係の場合で、胎児が関わってくるのであれば、注意が必要です。



ただ、いくら胎児に権利があるからといって、胎児の親が、まだその胎児が生まれる前に、法定代理人として何かを請求できるというわけではありません。
(判例・阪神電鉄事件)

あくまで、その胎児が生まれて初めて、胎児だった時の請求ができる、というだけのことに過ぎません(停止条件説)。

なお、判例や学説の通説によると、胎児が母親の体から全部露出したときが、出生の時とされています(全部露出説)。

注意するべき契約書

妊娠中の女性との各種和解契約書

胎児が相続人となる遺産分割協議書

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