民法 第30条第1項
    (失踪の宣告)

条文

不在者の生死が七年間明らかでないときは、家庭裁判所は、利害関係人の請求により、失踪の宣告をすることができる。

解説

不在者が七年間生死不明の場合は、家庭裁判所は、利害関係人の請求により、失踪の宣告をすることができます。



これはどういうことかというと、人の生死というのは、その人の周囲の利害関係が大きく変動することになりますから、明確でないと非常に厄介です。

特に、相続の開始(第882条)に関係してきます。

相続人にとっては、その人の生死がはっきりしない場合は、その人の財産の相続を始めることができません。

このような事態を避けるため、民法では本条による失踪宣告制度によって、一定期間の間生死が不明の場合は、その者は死亡したものとみなされます(第31条参照。)。

本項のように、通常の生死不明の場合は、7年間の生死不明によって、家庭裁判所が失踪の宣告をする、ということです。

契約書作成実務における注意点

7年間も生死がわからないような場合で、しかも財産などが残されているようであれば、その財産を活用するという意味でも、すべての場合がそうでないにしても、早々に相続(第882条)を始めてしまったほうがいいこともあります。

そのような場合、遺産分割協議を始める前に、本項によって不在者を失踪者として死亡したものと取扱い、しかる後に遺産分割協議をおこなうことになります。

くれぐれも、勝手に死亡したものとして取り扱わずに、必ず家庭裁判所に失踪宣告の申し立てをおこないましょう。

注意するべき契約書

遺産分割協議書。

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