条文
数人の者が死亡した場合において、そのうちの一人が他の者の死亡後になお生存していたことが明らかでないときは、これらの者は、同時に死亡したものと推定する。
解説
数人の者が死亡した場合、そのうちの一人が他の者の死亡後に生死不明のときは、これらの者は、同時に死亡したものと推定します。
これはどういうことかというと、主に相続(
第882条)の場合に問題になるんですが、相続において、死亡の時期の前後によって、相続人の利害関係が大きく変わってきます。
そのため、例えば飛行機事故のように、厳密な死亡時刻がハッキリしない状態で親子が死亡した場合などでは、特に明確な根拠のある反証がない限り、同時に死亡したものとされる、ということです。
このような場合、本条によって、被相続人(=死亡した人)は同時に死亡したものと扱われ、双方が相続しあわないことになります。
この結果、相続人同士が、「誰が早く死んだのか」という不毛な水掛け論をせずに済みます。
契約書作成実務における注意点
実際の相続の現場では、遺産分割協議によって、遺族の意見が一致してしまえば、何も本条にもとづいて分割する必要はまったくありません。
ただ、相続というのは、往々にして簡単にまとまることはありませんの。
ですから、最終的に協議が整わなかった場合は、本条にもとづいて処理することになります。
注意するべき契約書
遺産分割協議書。