民法 第36条第1項
    (外国法人)

条文

外国法人は、国、国の行政区画及び商事会社を除き、その成立を認許しない。ただし、法律又は条約の規定により認許された外国法人は、この限りでない。

解説

外国法人は、国(国家そのもの)、国の行政区画(市町村や都道府県など)および、商事会社(一般の企業)以外は成立が認められません。

ただし、法律または条約の規定によって認許された外国法人は、成立が認められます。



これはどういうことかというと、外国法人は、日本法人と比べて、監督権限が及ばない可能性があるります。

ですから、外国法人の成立は、政府や地方公共団体のような行政機関と、一般企業、そして法律や条約で特別に認許された外国法人に限って認められる、ということです。

契約書作成実務における注意点

契約書作成実務においては、あまり問題になることはありません。

ただ、その成立が認許されない外国法人と契約を結ぶ場合、その契約は、その外国法人と結んだことにはならず、実際に契約書にサインした個人と結んだものとみなされてしまう可能性があります。

ビジネス上の契約は、取り扱う金額が多く、そのだけリスクも大きくなります。

そういう意味では、外国法人と契約を結んだつもりなのに、実際はサインした個人と契約を結んだことになってしまうと、その契約が法人よりもはるかに信用度が劣る個人との契約になってしまうという意味で、非常にリスクが高くなってしまいます。

ですから、よほどのことがない限り、外国の公益法人のように、その成立が認許されていない外国法人とは契約を結ぶべきではありません。



なお、本項とは直接かかわりませんが、外国法人との契約は、国際間契約となることが多いため、その点は気をつけなければなりません。

特に国際契約は、準拠法や、裁判管轄など、国際契約独特(最近は国内契約でもよく見かけます)の条項や、紛争処理の方法を定めたりと、国内契約に比べても、より一層の注意が必要となってきます。

国際契約は、契約書作成実務の中でもトップクラスの難易度のものですから、細心の注意を払うようにしましょう。

注意するべき契約書

外国法人が当事者となっている契約書全般

国際契約全般。

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