民法 第41条第2項
    (贈与又は遺贈に関する規定の準用)

条文

遺言で寄附行為をするときは、その性質に反しない限り、遺贈に関する規定を準用する。

解説

ある人が、財団法人を設立しようとして、遺言を使うことによって、亡くなった後に寄附行為(財団法人の根幹となるルール・第39条参照。)を作成するときは、その性質に反しない限り、遺贈(遺言による贈与・第960条以下参照。)に関する規定を準用します。



これはどういうことかというと、財団法人というのは、「財産の集団財団」に対して法人格を与えた法人ですから、法人を設立するということは、その「財産の集団」を財団法人に対して寄付する、ということになります。

そこで、亡くなった人が遺言によって財団法人を設立する場合は、遺贈の規定を準用することによって、財産を寄付する人から財団法人への遺贈の形式によって設立する、ということです。

例えば、遺言で、遺産の全て使って財団法人を設立しようとした場合、残された遺族にしてみればまったく遺産を相続できなくなるため、ことによっては、路頭に迷うことになるかもしれません。

そこで、遺族は、本項と遺留分(第1028条以下参照。)の制度によって、一定の割合の財産を相続できるようになっています。

契約書作成実務における注意点

契約書作成実務においては、遺言で設立される財団を相手方との契約を結ぶ場合は、遺産相続との関係で、多かれ少なかれトラブルになる可能性があります。



例えば、本項をもとにして、遺族が遺留分の請求をしてくるようなことも考えられます。

そうなると、財団の財産が、最悪の場合2分の1になる可能性もあります。(第1028条参照。)

つまり、財産という面での信用力が大幅に低下する可能性があります。

そういう意味では、財団法人の側も、またその相手方の側も、大きなリスクがともなうような契約を結ぶ場合は、しっかりと相続が確定してから結ぶようにしましょう。

注意するべき契約書

遺言によって設立された財団法人が当事者となっている契約書。

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