民法 第50条
    (法人の住所)

条文

法人の住所は、その主たる事務所の所在地にあるものとする。

解説

法人の住所は、その法人の主たる事務所(いわゆる本社)の所在地にあるものとします。

契約書作成実務における注意点

契約書に調印するときは、当事者が個人であれ法人であれ、住所を書いてもらうことになります。

これは、当事者を確定するために書いてもらうためで、書いてないからといって、契約自体が無効になるというような性質のものではありません。
(ただし、その契約書の証拠能力は著しく低くなります。)

個人の場合は、同姓同名の名前の人がいくらでもいますし、法人の場合であっても、数は少ないながらも、同名の法人というのは存在します。

特に、会社法によって、類似商号に関する規制が緩和されましたから、株式会社であっても、比較的簡単に同じ商号というのは存在しえます。



そのため、より当事者を限定するために、署名欄には住所も併記してもらうということです。

では、その住所というのは、どこの住所を書いてもらうのかというと、法人であれば、本条の住所ということになります。



住所を書いてもらうということは、法律的な効果がどうという問題だけではなく、リスク管理の問題でもあります。

例えば、実際に営業をしている場所と、登記簿記載の主たる事務所の所在地の住所とがまったく別だった場合、その会社を信用できるかどうか、ということです。

よほど特殊な事情(いわゆるサテライトオフィスの場合)があれば話は別ですが、そうでなければ、普通は怪しい会社=契約上のリスクがある会社ということになります。

このような会社と契約を結ぶ際は、当然警戒するべきでしょう。

以上のように、リスク管理の点から、契約書作成実務においては、登記簿記載の住所で調印しましょう。

注意するべき契約書

法人が当事者となっている契約書全般

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