民法 第57条
    (利益相反行為)

条文

法人と理事との利益が相反する事項については、理事は、代理権を有しない。この場合においては、裁判所は、利害関係人又は検察官の請求により、特別代理人を選任しなければならない。

解説

法人と理事(第53条参照。)との利害関係が対立する行為については、理事は、その法人の代表権を有しません。

この場合、裁判所は、利害関係人または検察官の請求によって、特別代理人を選任しなければなりません。



これはどういうことかというと、例えば、理事個人と法人とが当事者となって契約を結ぶ場合が、本条に該当します。

この場合、ほかに理事がいれば、その理事が法人を代表することになりますから、特に特別代理人を選任する必要はありません。

理事が1人しかいないような場合は、理事個人と法人とが当事者とならざるをえません。

ですから、法人の利益を保護するために、特別代理人を選任する必要があります。

契約書作成実務における注意点

実際には、あまりありえる話ではありませんが、例えば、法人が理事に対して融資をおこなう場合や、法人の財産(不動産など)を理事に売却する場合などでは、理事にとって不当に有利な契約(=法人にとって不当に不利な契約)となることが懸念されます。

このようなことのないように、他に理事がいない場合などには、裁判所に特別代理人を選任してもらいましょう。

注意するべき契約書

法人と理事個人とが当事者となっている契約書。

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