民法 第68条第2項
    (法人の解散事由)

条文

社団法人は、前項各号に掲げる事由のほか、次に掲げる事由によって解散する。
一  総会の決議
二  社員が欠けたこと。

解説

社団法人は、第68条第1項各号に掲げる理由のほかに、以下の各号の理由によって解散します。

(1)総会の決議
  (総会(第63条参照。)によって法人の解散が決議された場合)

(2)社員が欠けたこと。
  (社団の構成員である1人もいなくなった場合)



なお、解散した法人は、清算法人(第73条参照。)として清算に入ります。

契約書作成実務における注意点

契約書作成実務においては、法人が解散した場合の契約の処理が問題となります。

法人が解散した場合は、清算法人として契約を守ってもらえることにはなりますが、それはあくまで契約上の話です。

現実的には、契約を守ってもらえなくなることはありえます。

具体的には、本条の場合よりも、第68条第1項3号のような、いわゆる破産手続開始による解散の場合が該当します。



破産法16条に定めるような支払不能や債務超過の状態に陥っている場合は、契約を守ってもらえるような可能性が極めて低くなります。

特に債権回収という点では、絶望的な状況となります。

そのため、契約書作成実務においては、少しでも契約を守ってもらえるように、特にできるだけ100%の債権回収ができるように、契約書によって特約を結んでおきます。

つまり、契約が守られないようなリスクが高まっている場合は、契約を解除(第540条第1項)して、すぐに原状回復の請求(第545条第1項)をするか、損害賠償の請求(545条第3項第709条)をすることができるように、契約書に規定しておく、ということです。

これが、いわゆる、「破産(倒産)解除特約」という特約です。

破産(倒産)解除特約は、約定解除権(第540条第1項)という、契約によって定められた契約の解除権のひとつです。



通常、契約による解除権が無い場合は、法定解除権(第540条第1項)という、法律によって定められた契約解除権しか認められません。

ところが、法定解除権の場合は、極めて限られた状況でしか行使できないことになってます。

具体的には、既に契約が守られなくなっているような状態でしか行使できません(第541条第542条第543条)。

そのため、破産の手続開始のように、法人としての信用力がほとんど無くなってしまう前に、その前兆が現れた段階(例:手形の不渡りなど)ですでに契約解除ができるような特約を設けておくとこになります。

このように、法人の解散に備えた特約を設定することによって、万が一の場合でも、契約を守ってもらうような契約内容にしましょう。

注意するべき契約書

法人が当事者となっている契約書全般

このサイトの全てまたは一部につき、無断の転写・転載は厳にお断り致します。

このサイトはリンクフリーです。
相互リンクもおこなっています。相互リンクをご希望の場合は、リンクについてをご覧ください。

ご意見・ご感想などがございましたら、ぜひr_osanai@msj.biglobe.ne.jpまでお寄せください。