条文
天然果実は、その元物から分離する時に、これを収取する権利を有する者に帰属する。
解説
天然果実(
第88条第1項参照。)は、元物(その果実を発生させる物)から分離する時に、これを収取する権利のある者の物となります。
本項にいうところの「収取する権利を有する者」とは、所有権者(第206条)、地上権者(第265条)、永小作権者(第270条)、不動産の質権者(第356条)、賃借権者(第601条)などのことです。
契約書作成実務における注意点
他人の元物を借りて天然果実を収取するには、天然果実を収取する目的の契約を結ばなくてはなりません。
そうでなければ、天然果実を「収取する権利を有する者」とされません。
例えば、木材の伐採のために土地の賃貸借契約を結んでいる場合で、たまたまその土地から石炭が出たからといって、勝手に採掘することはできません。
そのため、契約書には、必ず何のために契約をするのか目的を明らかにする、「目的条項」を設けておきましょう。
また、天然果実を「元物からする時」がどの時点かが明確でないと後々トラブルとなる可能性があります。
ですから、契約書で、どの時点での果実を収取していいのかを明確に規定しておきましょう。
注意するべき契約書
天然果実の収取を目的とする
契約書全般。