条文
意思表示は、表意者がその真意ではないことを知ってしたときであっても、そのためにその効力を妨げられない。ただし、相手方が表意者の真意を知り、又は知ることができたときは、その意思表示は、無効とする。
解説
意思表示をおこなおうとしている者がその真意ではないことを知りながらおこなった意思表示であっても、有効となります。
ただし、相手方が表意者の真意を知り、または知ることができた場合は、その意思表示は無効となります。
これはどういうことかというと、ある人が、冗談やウソのように、本当の意思(真意)ではない意思表示をした場合は、その意思表示は、真意ではないにもかかわらず有効となる、ということです。
ただし、その意思表示の相手方が、その意思表示が真意によらないものだということを知っていたか、知ることができた場合は、その意思表示が無効となります。
つまり、冗談であろうとウソであろうと、いったん意思表示をした以上は、その意思には責任を持たなくてはいけない、ということです。
なお、「真意を知り」とは、真意でないことを知っていればいいだけで、その真意の内容までは知っている必要はありません(学説)。
また、「知ることができた」とは、一般人と同程度の注意を払えば知ることができ状態のことです(学説)。
契約書作成実務における注意点
契約書作成実務では、しっかりとした契約書を作成し、有効な手続で結んだ契約であれば、まず本条が適用されることはないものと思われます(もちろん、例外もありますが)。
つまり、冗談やウソで契約書にサインしたとしても、よほどの事情がない限り、本条によって、その冗談やウソが、冗談やウソでは済まされなくなります。
ですから、軽い気持ちで契約書にはサインしないようにしましょう。
注意するべき契約書
契約書全般。