条文
隔地者に対する意思表示は、その通知が相手方に到達した時からその効力を生ずる。
解説
遠隔地にいる者に対する意思表示は、その通知が相手方に到達した時点からその効力を発生します。
これはどういうことかというと、例えば書面で意思表示をする場合は、その書面を発送した時点ではなく、その書面が相手方に到達した時点で効力を発生する、ということです。
相手方に到達した時に効果が発生するのですから、相手方が受領できる状態にあればいいだけで、相手方が開封して内容を確認するまでは必要はありません(判例・ただし例外あり)。
このような方式を「到達主義」といいます。
ただし、本項はあくまで原則ですから、例外もあります。
上記の例の場合、書面を相手方に発送した時点ですでに効力を発生するような場合です(特に
第526条第1項参照。)。
このような方式を「発信主義」といいます。
契約書作成実務における注意点
契約に関しては、例外として
第526条第1項が適用されるため、本項は適用されません。
ただし、
第526条第1項は、あくまで契約に関しての意思表示になりますので、直接契約にかかわらないようなことであれば、本項が適用されます。
例えば、契約にもとづいて、書面で料金の支払を催促する場合などに適用されます。
そのため、このような場合には、しっかりとその書面が到達した証拠が必要となりますので、配達記録付きの内容証明郵便を用いた書面で催促するようにしましょう。
ただ、本項は任意規定ですので、契約によって変更することが可能です。
また、到達した時点で効果が発生する以上、受け取る方は、内容を見ていないという言い訳はできません(判例)。
さらに、正当な理由無くして受領を拒否した場合であっても、その意思表示は到達したものとみなされる可能性もありますので、注意しましょう(判例)。
注意するべき契約書
契約書全般。