条文
隔地者に対する意思表示は、表意者が通知を発した後に死亡し、又は行為能力を喪失したときであっても、そのためにその効力を妨げられない。
解説
遠隔地にいる者に対する意思表示は、意思表示をした者が、通知を発した後に死亡し、または
行為能力を失った場合であっても、その意思表示の効力は妨げられません。
これはどういうことかというと、意思表示を発信した後に死亡しようと行為能力を失おうと、実際に意思表示を発信した時には有効な意思表示をすることができたわけですから、後の事情(死亡や行為能力の喪失)によって、意思表示の効力は変わることがない、ということです。
ただし、本項には一部例外があります。(
第525条参照。)
契約書作成実務における注意点
契約に関しても、本項は適用されますが、例外として
第525条が適用されることがあるため、注意が必要です。
特に、契約というのは、ほとんどの場合は、結んだらそれで終わりというものではなく、その後に実際に契約が守られるかどうかが重要となります。
それにもかかわらず、実際に契約を守るべき相手方が、死亡したり、行為能力を失ったりすると、契約が守られる可能性が極めて低くなります。
当然、それだけリスクも高くなります。
そのため、死亡や行為能力の喪失が想定されるような相手方(特に高齢者)との契約の場合は、注意が必要です。
注意するべき契約書
契約書全般。
特に個人を当事者とする契約書。