条文
解説
私権は、公共の福祉、つまり国家や社会の一般的な利益に適合しなければなりません。
これはどういうことかというと、民事上の権利は、あくまで国家や社会の枠組みのなかにおいては、民法をはじめとした法律によって、対等に扱われます。
ところが、民事上の権利が国家や社会の一般的な利益と競合するような場合は、国家や社会の枠組みを守るために、民事上の権利が制限される、ということです。
契約書作成実務における注意点
いくらしっかりした契約書を作ったところで、それはあくまで当事者の間でしか適用されません。
場合によっては、本条によって、契約書よりも「公共の福祉」のほうが優先されてしまいます。
つまり、「公共の福祉」を実現するために制定された法律は、なにが何でも守らなくてはいけない、ということです。
契約書作成実務においては、このような「公共の福祉」のために法律で義務付けられている行動が契約違反に該当しないように、慎重に契約案を起案しましょう。
例えば、行政機関(裁判所等)によって、法律にもとづく情報の開示要求が出された場合、このような情報を開示することが守秘義務に抵触する内容の契約だったときは、開示を要求された側は、法律違反か契約違反かのどちらかを選ばなくてはならなくなります。
このような矛盾やジレンマに陥らないために、キッチリと情報開示の除外規定を設けたり、優先順位を定めておくなりしましょう。
注意するべき契約書
契約書全般。