【意味・定義】私権とは?

私権とは、私法上、有することができる権利の総称をいう。




私権とは?

私権=私法において有することができる権利の総称

私権とは、私法上、有することができる権利の総称のことです。

私権に対して、公法上、有することができる権利の総称を「公権」といいます。

私法・公法とは?

私法とは、私人の相互間の関係に適用されるの法律のことです。

【意味・定義】私法とは?

私法とは、私人の相互間の関係に適用されるの法律をいう。

私法の代表例は、民法や商法などです。

これに対して、公法は、私人と国家との関係に適用される法律のことです。

【意味・定義】公法とは?

公法とは、私人と国家との関係に適用される法律をいう。

公法の代表例は、憲法、刑法、民事訴訟法、刑事訴訟法などです。




私権の具体例とは?

私権の具体例は、以下のものがあります。

私権の具体例一覧
  • 財産の帰属に関する権利=財産権
  • 生命や自由、名誉などに関する権利=人格権
  • 家族関係に関する権利=身分権

私権は、これらの権利を総称したものとなります。




私権の享有・喪失の時期は出生時・死亡時

私権の享有時期は、出生時とされています(第3条第1項参照)。

より具体的には、判例や学説の通説によると、胎児が母親の体から全部露出した時が、出生の時とされています(全部露出説)。

この点について、かつては、出生の前後で相続等の地位が異なっていたため、双子の出生の際に問題となることがありました(現行法では特に問題にはなりません)。

また、民法には明文の規定はありませんが、私権の喪失時期は死亡時とされています。

なお、外国法人の私権については、一部制限があります(第35条第2項参照)。




契約実務における注意点

「私権」という概念は、抽象的・観念的なものであり、学術的には重要な概念であっても、契約実務においては、格別重要ではありません。

ただし、すでに述べたとおり、外国法人と取引をする際には、一部の私権が制限されている点に注意を要します。




私権に関するよくある質問

私権とは何ですか?
私権とは、私法上、有することができる権利の総称のことです。
私権の具体例を教えて下さい。
私権の具体例は、以下のものがあります。

  • 財産の帰属に関する権利=財産権
  • 生命や自由、名誉などに関する権利=人格権
  • 家族関係に関する権利=身分権